きみとの翼

ライフハックで人生を豊にしよう!趣味や興味のあることを書き綴っています。

外出先から自宅のNASにアクセスする方法(その1:ネットワーク設定)

外部(インターネット)から自宅のNASにアクセスする方法をまとめたいと思います。

自宅の環境QNAP TS-251+とルーターNEC Aterm BL190HWの設定を例としていますが、ルーターはメーカーによって画面や用語が異なります。適時読み替えていただければ幸いです。

まずはネットワークの設定からです。

自宅のネットワーク設定

インターネットに接続するためには、ルーターが必要になりますが、プロバイダーから貸与されていたり、自分で購入したりと環境は人それぞれだと思います。

私の自宅の環境はこんな感じになっています。

 

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よくある構成です。ルーターにスイッチを接続し、スター型にクライアントを配置しています。NASやデスクトップPC、テレビやHDDレコーダーなんかも有線LAN接続しています。

WiFiアクセスポイントを使ってノートPCやスマホWiFi経由で接続します。

IPアドレス空間について

ほとんどの人がルーターに実装されているDHCP機能を使って、クライアント(PCやスマホ)のIPアドレスを設定しているため、ネットワークを意識したことは無いでしょう。

その場合デフォルトの192.168.0.0/24や192.168.1.0/24といったデフォルトのプライベートIPアドレスを使用すると思います。これでも特に問題ありません。

私は訳あって192.168.192.0/24といった、少し変わったネットワークを設定しています。これは外部からVPNでアクセスするときに、他のネットワークとバッティングしにくいためです。この話は別の機会に記載したいと思います。

NASに固定のIPアドレスを割り当てる。

IPアドレスDHCPで割り当てている、と想定して話を進めます。IPアドレスを手動で割り当てできる方はこのあたりの話は不要でしょう。

DCHPはIPを自動的に払い出してくれる便利な機能なのですが、NASにアクセスさせるためにはIPアドレスを固定する必要があります。

DHCPにはMACアドレスと紐付けできる機能がありますのでこれを利用します。

NASMacアドレスを調べる

NASの管理画面にログインし、「コントロールパネル」-「システムステータス」-「ネットワーク状態」から確認できます。

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MACアドレスはメモしておきましょう。

ルーターDHCP割り当てを行う

私の場合はプロバイダーから貸与されているルーター(NEC Aterm BL190HW) にWebアクセスし、「詳細設定」-「LAN側設定」と進みます。

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割り当てアドレスは何でもかまいませんが、私は192.168.192.10から60割り当てました。

注意:IPアドレス変更は慎重に行わないとその後のインターネットアクセスなどに影響が出ます。もし、ルーターIPアドレスを変えたら、PCも再度ログインするか、DHCPリソースの解放をして、IPアドレスを新規に取得しましょう。

次にDHCP固定割り当てを行っていきます。

詳細設定」-「DHCP割り当て設定」と進みます。

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追加をクリックしたら先ほどメモしたMACアドレスと割り当てたいIPアドレスを入力します。

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DHCP割り当て設定」を確認すると、実際に入力されていることがわかります。

保存を忘れずに。

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NASIPアドレス確認

NASを再起動し、IPアドレスを確認します。

QNAPの場合、再起動は電源ボタンによってシャットダウン、再起動が可能です。

起動したら先ほどの画面でIPアドレスを確認してみましょう。

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先に続きます

NASを導入しよう!家庭用NASの使い道

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はじめに

我が家には複数台のMacWindows PC、スマホタブレットなどがあるのですが、これらから共有ディスクとして使用できるNASNetwork Attached Storage」を使っています。

数年前は自分でサーバーを建てたりしていたのですが、ここ10年ほどは使い勝手の良さ、消費電力の低さから市販品のNASを愛用しています。

NASは単なるファイルサーバーとしてだけで無く、画像や音楽を扱うメディアサーバー、VPNの踏み台など、様々な使い道がありますので、その便利な使い方を紹介します。

そもそもNASって何?

NASと外付けディスクって何が違うの?って疑問があるかと思います。

外付けディスクはUSBやSATAなどPCのインターフェースによって接続され、ファイルの制御やコントロールはホストであるPCのOSによって行われます。

つまり、内蔵されているハードディスクとなんら違いはありません。従って、ファイルシステムはそのOSが認識できるもので無ければなりません。WindowsだったらNTFSexFATなど、MacならHFS+などです。

一方NASはそれ自体が独立したOSをもち、このOSがファイルを制御します。クライアントであるPCやスマホNASのアプリケーションを通してファイルを読み書きします。

有名なアプリケーションはSambaです。NASのメーカーによって異なりますが、OSはLinuxをベースとしたものが多いですね。

まあ、そんなややこしい知識は無くても、NASってのは一つのサーバーとして独立しているんだってことを知っていれば十分です。

  • 外付けディスク:単なる箱に入ったディスクで他に制御するPCが無いと動かない
  • NAS:それ自体が独立したPCやサーバー

 NASの使い道

ファイルサーバーとして、いろいろなデバイスからファイルを出し入れできるのはもちろん、Webサーバー、プリントサーバー、メディアサーバー、iTuneサーバー、バックアップ、ダウンロードサーバーなど使い道は様々です。

ちゃんとしたNASメーカーは常に新しい開発が入っていて、必要なアプリケーションをインストールすることによって、どんどん新しいサービスに対応できるのもポイントです。

代表的な使い方をあげていきます。

ファイルサーバー

自分一人でも複数のPCを使うような人はファイルを一カ所に集める方が断然使いやすくなります。家族と写真を共有するのも、NAS上の家族共有とする場所に保存することで、限定された範囲の人と共有できます。

もちろん、共有されたくないファイルはそのような場所に保存することでアクセス権を保持することが可能です。

メディアサーバー

音楽や動画などをNAS上に置いておくことで、PCだけでなくそれに対応した機器から直接再生することが可能です。

例えば、DLNAに対応したテレビやHDDレコーダーを家庭のLANに接続していれば、NASのファイルを直接再生することができます。

外出先のスマホから動画を再生したり、写真を見る・自動でアップロードすることも可能です。これにはルーターの設定が必要になりますが、NASルーターの機種によってはこれも簡単に設定することが可能です。

バックアップサーバー

Macでは標準でTime Machineという機能によって自動的にバックアップが取られますが、この保存先としてNASを選ぶこともできます。(NASにTime Machineの機能が備わっている場合のみ)

Windowsでも多数のバックアップ方法がありますので、その保存先としてNASを選択することは可能です。

ただし、アクセス速度が限られますので、運用には注意が必要ですね。

VPNサーバー

VPN(Virtual Private Network)とはインターネットに利用者専用の仮想的なトンネルを作ることで、セキュアなプライベートネットワークにすることが可能な技術です。

つまり、外出していながら家の中にいるのとほぼ同じ状況を作ることが可能で、盗聴や不正アクセスを防止するだけで無く、VPNサーバーを経由して家庭内LANや、さらに家からアクセスしているようにインターネットにアクセスすることも可能になります。

何に役立つんだ、とイメージしにくいかもしれませんが、外出先から自宅のPCにリモートログインしたり、海外にいるときに現地のIPアドレスではアクセスできない日本限定のWeb閲覧やアプリダウンロードに使用できます。

最近ではブロードバンドルーターにこの機能が備わっているものもありますが、プロバイダーからルーターを貸与されていたりするとできない場合が多いです。(我が家はこのパターンです)

Webカメラサーバー

ここ数年で実装されてきた機能でしょうか。Webカメラを同一ネットワークにつなげることでNAS上に直接録画することが可能です。

設置方法について

どこに置いてどんなふうにつなげるのが良いでしょうか?

ズバリ、ルーターの横が一番ベストフィットだと思います。

設置場所は論理的に家庭内LANの中心に設置

NASは基本的に電源とLANケーブル一本あれば接続できますので、どこに置いてもかまいません。

しかし、例えば各部屋にPCがあったり、外出先からアクセスすることも考えると、

インターネットの出入り口であるルーターの近くに置くことがベターだと思います。

ルーターの余っているLANポートに接続してもかまいませんが、一点だけ注意を。

ルーターが古い機種だったりすると、LANポートが100BASE-Tだったりすることがあります。

ネットへのアクセスが100Mbps以下ならこれで十分なのですが、せめて家庭内くらいは最高速でアクセスしたいですよね?

最近はWiFiでも100Mbps以上を出せますので、1000BASE-Tスイッチングハブを導入してそこに接続しましょう。

有線?無線?

できる限り高速にアクセスできることが理想です。WiFi対応のNASもあるようですが、基本は有線で接続するべきです。

電源は入れっぱなしなの?

電源入れっぱなしって電気代がもったいない、と思われるかもしれませんが、私が使っているQNAPのTS-251+で消費電力は20W程度。電気代は1ヶ月300円程度でしょうか。

もちろん、スケジュール機能によって決められた時間にON/OFFできますが、私はハードディスクの寿命も考えると入れっぱなしが良いと思っています。

オススメのNASメーカー

大きく分けてはじめからハードディスクが内蔵されているものと、ハードディスクが別売りになっているものがありますが、私は断然ハードディスク別売りを推奨します!

初心者にとってハードディスクなんて触ったことないし・・と不安に思うかもしれませんが、代表的なメーカーであれば丁寧なマニュアルが備わっており、プラスドライバー1本あればセットアップ可能でしょう。

ハードディスク別売りとすることで、

  1. 必要な容量を必要な本数選択できる
  2. 信頼のあるハードディスクを選択できる

ことが最大のメリットだと思います。なお、ハードディスクはケチらずNAS専用品を選定したほうが無難です。

機械ですのでいつかは壊れますが、少しでも安定して稼働することがNASの必須条件だからです。保証期間が長いのもNAS用のディスクの特徴です。

セットアップについてはちゃんとマニュアルを読んだり、HPのサポートページを参照すれば十分使えるようになると思います。

QNAP(キューナップ)

台湾にある老舗のNAS専業メーカー。自社工場も備えており、品質は申し分ありません。

私はかれこれ10年ほど愛用しており、2017年5月現在TS-251+という個人ユースでは少しハイスペックな機種を使っています。

常に改良を続ける姿勢に好感が持て、比較的古い機種でもちゃんとアップデートサポートしてくれます。

何よりすごく安定していて、不具合を感じたことはほとんどありません。

Synology(シノロジー)

最近日本でも名前が売れてきたメーカーです。

QNAPと比較するとソフトウェアが先行するイメージですが、使いやすいデスクトップと設定がやりやすいと評判です。

NETGEAR(ネットギア)

NASもですが、ネットワークスイッチやルーターなどを製造するネットワーク機器メーカーです。Webインターフェースが特徴でしょうか。

どんな機種を選ぶべきか

こればかりは使う人の用途によって選ぶしかありません。

CPU、メモリ、ハードディスク搭載本数によってかなりバラツキがあり、1万円台から20万円を超えるようなものまでさまざまです。

ハードディスク別売りタイプではNAS本体以外にもハードディスクの値段もプラスされます。

先述の通り、私はQNAPのTS-251+を使っていますが、これを選んだ理由は以下の通りです。

なお、他の人に使わせるようなことはなく、ほぼ自分と家族のためだけに使っています。

  1. 信用しているQNAPが良い
  2. シングルディスクタイプだと故障したときが不安(過去に一度やらかしました)
  3. 動画を使うので、そこそこなスペックが欲しい
  4. メモリを増設して仮想サーバーを導入したい

最後に

いかがでしょうか。今はクラウドサービスも盛んですが、自分だけがアクセスでき、容量も好きなだけ使えるNASを導入するのはかなりメリットがあると思います。